江本昌子の「ぶちおきゃん!マチャコの思い出話」 第15回「白寿のおば」 江本昌子公式ホームページ

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著者:江本昌子

第15回「白寿のおば」

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人間味溢れる思い出話
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土田の叔母は99歳で今も元気。母の姉で食料品店を昔近くで営んでいた。母は八人子供をもうけたが 叔母には恵まれなかった。でも貧乏人の子だくさんの我家に比べ叔母は大金に縁があった。京都の人間なので手作りの漬物が絶品で漬物で蔵が建った。

 扱う食材も高級品ばかりでまだスーパーがない時代、料亭などに卸していた。店は猫の手も借りたい忙しさ。当然うちの兄弟は手伝いに行かされた。穏やかな母と比べ本当に姉妹?というぐらいきびしい叔母で仕事に関してはこと細かく教えられビシバシ鍛えられた。

 叔母の旦那の勇吉おじさんは、そんなきつい叔母の目を盗んでは浮気をする。そうなると叔母は大金を持って我家に家出してくる。
 母にさんざん愚痴を聞いてもらいたくて来るのに、借金取りが帰らず叔母の激りんにふれる。
「なんぼですのん!!??」
ヒステリックな京都弁で怒った叔母は持ってた大金バーン!鼻息荒く机に投げ出し借金取りを追い出しご丁寧に塩までまく。こういう事がたびたび起こる我家では勇吉おじさんに「浮気せ〜!浮気せ〜!」とエールを送ってた。

長生きする人は内臓も歯もじょうぶにできている。売れ残りの賞味期限切れを食べてもぴんぴんしている。おすそ分けでもらった品で我家は全員食中毒、ウーウー枕を並べてへたばっているのに「なんですのん!?」と一人へっちゃら。
りんご狩りに一緒に行っても カッコーン!といい音たてて丸かじり。明治生まれの貧乏性がそうさすのか芯の回りまでかぶりついている。

元旦1月1日が彼女の誕生日。しかも今年は祝100歳。さっそくお祝いしなくては。

私たちにとって親代わりの叔母が今でも一人で周りに迷惑かけず元気で暮らしていることに感謝している。