江本昌子の「ぶちおきゃん!マチャコの思い出話」 第73回「マスク」  江本昌子公式ホームページ

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著者:江本昌子

第73回「マスク」

毎週木曜日更新

作者へのお便りをお待ちしてます。

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3年前 店でバイトしていた男の子が結核で入院したのでお見舞いに行った。結核といえば昔は不治の病だったけれども 今では医学の進歩で薬で治せるという。すごいなぁ、母の時代にあったら治ってたのになぁ。「お見舞いに来る時はマスクがいるから持ってきてね」と念を押され一緒に行く連れの従業員が100円均一で買って来てくれた、丁度2枚入りのがあったと言うので それを持って見舞いに行った。病院は空気の綺麗な海の側にあり母の病院も同じ環境だったなあと思い出された。広い玄関を抜け 一番奥に結核病棟がある。『ここから先はマスクを着用してください』と立て看板が出ていたので連れがマスクを取り出した、ありゃ小っちゃ!眼帯?と見間違うほど、よく見れば小学低学年用で口がやっとこさ隠れるサイズ、ま いいか一回ぽっきりやし 私達はそのきつきつに張ったゴムがドジョウすくいのやすき節みたいだとフヒフヒ笑いあい その先のナースステーションに部屋番号を聞く為立ち寄った、すると「すいません そのマスクでは面会できません病院指定のマスクが売店に売ってあるので それを着用してください」と言うではないか、ん?聞いてないよ、こうゆうのですと出されたマスクは目から下がずっぽり隠せてピッタリくっつく大きなマスク、緑色の河童の口ばしの様な頑丈な作りでマイケルジャクソンが好きそうな代物、けっこうな値段で100円均一2枚入りで喜んでいる私達には ちょっと高すぎる、困ったなぁと肩を落とす私達ドジョウすくい二人というか どう見ても給食当番にしか見えない私達を見かねて患者と外で逢えるようにしてくださった。
病院のお見舞いに気を使わせてしまってごめんなさい〜!眼帯のマスクを見せて肩を揺らいで笑った。


Hiroko Live → http://www.youtube.com/watch?v=QcbehEi7CjE&NR=1

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